駆け抜けろ!青春

 

人の青春のお話ほど興味の湧かないものもそう無いだろうと思いますが、同時に、自身の青春ほど語りたくなるものもそう無いと思います。

 
地元に乗り込んできた他中の連中に意気揚々と喧嘩ふっかけてボッコボコにされたのちカツアゲされるどころか逆にマックでポテトを奢ってもらったり、童貞を捨てるとき「入らない…」と半泣きで友達に電話したところ向こうもちょうど情事の最中で実況教授してもらうなど、僕の青春もなかなかに面白いなとは振り返り思うのですが、何か大事なものを忘れてきてしまったのでしょう、成人にもなってなお他人の青春に金を遣い、その青春の共有という錯覚を楽しんでしまっているのです。
 
中学生の頃はそんなこんな激動でしたが、高校に上がれば少し大人になった気がして、ただひたすら女の子の尻を追っかける日々。モテる=神という短絡的なサル思考のせいで単車に乗ってみたりパーマあててみたり染髪してみたりと勘違いの生み出した無駄な努力を試行錯誤繰り返しては満足し、人間としての価値を下げることに必死だったわけですが、今もやってることに大差ないので、男とはつくづく成長しない生き物なんだなと世界35億人をも巻き込んで言い訳する今、僕は大学生です。
 
先に、他人の過去の青春の話は実につまらないと書きましたが、僕は現在オタクをしてるわけでこれ如何にってなもんですが、青春の共有、すなわち自らもアイドルと同じくして青春を謳歌してるなう^ ^と、年相応の楽しみより過去の忘れ物にすがる情けない話に収束し、疑似恋愛とかいうオタクの楽しみを狭義的に示したクソみたいな言葉も、広義的には青春の共有という錯覚に収まるのだなと、一人納得するのです。
 
皆このことはわかっているのでしょう、サンタさんにアイドルのLINEのIDをお願いするのがトレンド入りしたことをみても、錯覚を本物の青春にしようと涙ぐましい努力を重ねては散り、結局※じゃねーか!と至極当然の言葉を吐き捨てて死んでいった同志は数知れず。現実は甘くないと知ってもなお、青春という言葉の響きに魅せられたオタクたちは、自らが確かに歩んできた青春には見向きもせず、妄想の作り上げた青春という幻影を亡霊のように探し彷徨い続けるのでしょう。
 
このようにガラクタをいくら作ってもその行為は生産的とは言えませんから、よく論じられるオタクは生産的か否かというアレは、繋がれば生産的という結論しか出ないと思います。ここでてめえの妥協を棚上げしガチ恋を否定するオッサンオタクほど見苦しいものもなく、キショい赤の他人に親目線とか言われる思春期真っ只中のアイドルの身にもなれと心から訴えたいですね。青春シュミレーションゲームを1番欲してるのはあなた方だと思うんですがね、それこそ「テメどこ中だよ」とよくもまあピンチケをバカにできるよなと感心すらします。
 
さて、この青春シュミレーションゲームにも幾つかのタイプありまして、それは例えばギャルゲーとエロゲーの違いのようなものなのですが、おおまかにわけて二つ。一つは大衆ウケする軽めの内容にわかりやすい仕様のギャルゲーこと地上アイドル。もう一つは嫌悪感やら背徳感やら一見闇が深そうながらアニメの原作となることも多々あるそのストーリー性が中毒になるエロゲーこと地下アイドル。
 
僕自身ギャルゲーもエロゲーもプレイしたことないのでよくわからないんですけど、地上でも地下でもオタクはそこそこやってますのでどちらがいいとかそんな野暮な話は今更しませんが、ゲームと違う点が一つ。アイドルは人間なのです。当然ですが。パッケージはゲームでも中にはROMではなく人間が入っている。この意味もちゃんと理解できず馬鹿の一つ覚えのように"繋がる"でAボタン連打するアホもちらほら見かけますからね。アイドルにだって好みがあるわけで、オタクという時点で悲しいかな大半の子の好みからは外れてしまうのが現実です。
 
しかし、オタクの繋がりたいという言葉にも色々な浅はかな意味が込められてまして、アイドルさんたちはこれをあまり理解できてないと思うこともしばしばなのです。多くはそりゃ付き合いたいだったりするんでしょうけど、周りへの優越感だの、アイドルとして本気で応援()するが故にアイドルとしての悩みや今後の展望を聞き相談に乗りたいだの、まあ人それぞれ単純には語れない想いがあるんです。アイドルさんがこれらを理解する必要性なんて微塵もないんですけどね。そうやって順調に確実にオタクを拗らせていくと"オタク"から"オタク(ビックリ人間)"へと変貌を遂げます。
 
なんの話をしているのか僕自身わかんなくなってきていますが、テスト勉強の息抜きがてらさんみゅ〜のワンマンについて書こうかなとか思ってたのに、大して面白いことも書けそうにないしなと毎度のようにクソ記事を量産してしまうあたり、僕もまだまだオタクやっていけそうです。
 
軽くその日について触れますと、京極友香さんの卒業もさることながら、その強烈なオタクたちの卒業の方がドラマがあり面白く、僕もやり切らなきゃなと彼らに敬意を払う一日でしたが、結局その後ハコムス観に行ってデヘデヘしてましたので、やっぱり僕はまだまだオタクを卒業できそうにありません。
 
今年も末長く皆様、よろしくお願いいたします。
 
それでは、アイドルとオタクの幸せな一年を祈念し、パンパン、ジャージャー!!!