変わらない勇気

公演自体に何かって言われるとそんなないんですけど、皆さんなんか引っかかりませんでしたでしょうか。

可愛らしいケンシロウとキュートなアンパンマンが紛れていたとかトーク長すぎとかそういう違和感ではなくてですね、「新しいことをやる」的なことをさして嬉しそうにもなくトークしてたことに対してです。

"新しいこと"。怖いですね。嫌な響きです。僕が保守的だからではありません。まあそれもあるのかもしれませんけど、アイドルが"新たな挑戦"と仰々しく掲げてそれが良いことだった試しがあんまないのです。なぜかって、ネガティヴな理由から発展した"新たな挑戦"が割合多いからです。というのも、変な閉塞感にとらわれ、勝手に焦って現状打破に躍起になったところで、現状把握も正確になされず、いわば暗闇で敵の位置もわからずパニックを起こした兵士が銃を乱射してるようなもんです。弾も減ります。死ぬリスクは上がる一方です。勿論数撃ちゃ当たるがあるかもしれませんが、確率はあまり高そうにありません。結果を予想した時、あんまいいイメージは湧きません。まず落ち着いて、目を凝らして、よーく狙って撃てば、弾は当たってくれるんじゃないでしょうか。

さして嬉しくもなさそうに、なんて言いましたが、比較的わくわくしてそうなメンバーもいまして、最近なんか気持ち悪いなーって思ってた例の件と繋ぎ合わせてみると、腑に落ちてしまうのです。例の件なんてかっこつけて言いましたが、原宿駅前ステージの見学です。支配人が半ば強制してるような雰囲気も色々なツイートを拝見して感じ取っていましたが、昔あったアイルネ崇拝の時期と同じような変な感じです。後追いになんの意味もないのに、影響を受けるにもそれを自分たちのカタチで吐き出してこそ吸収と言えるだろうに、そもそものスペックが違うのに、もし僕の嫌な感じが的中してるなら、それはただ単に流されてるだけではないかと思ってしまうんです。果たして、全員が原宿駅前ステージを見学し終えたら、みんなわくわくした顔を見せてくれるんでしょうか。

こうなると根本的な話をしなければならなくなるんですが、なんかクソみたいな半オタがするクソみたいなツイートでよく見かけるようなイメージの「ハコムスらしさ」とはなんぞや、が命題となります。似たようなアイドルがクソほどいる現在、らしさみたいなのが問われがちだと思います。まあそれにとらわれて身動きとれないバカもいるんですが、コンセプトブレブレもみてて滑稽です。"新たな挑戦"を否定するつもりは全くなく、同じことをいつまでも続けたとして意味はたいしてないよねとも思うんですが、らしさを消してしまう恐れがあるにもかかわらず流行に便乗しようなど、安直にも程があるなと。僕の思うハコムスらしさ、なんてみなさんの共感を得られる自信がありませんが、"ぬるい"のが好きで通うようになりました。どこも熱気ムンムンで松岡修造がたくさんいるみたいなウザさと嫌気を感じてまして、だからこそメンバー全員がアイドルではなくもともと女優志望であることによる"ぬるさ"が心地よかったわけです。僕は去年の夏あまりこっちにきてませんでしたから今日聴いてみて思ったんですが、やっぱ曲はいいんですよほんとに。癒しと安らぎをお届け、なんて謳ってますがほんとそんな感じの曲が多くて、ぬるーく楽しめるんです。例外も見受けられますが、基本メンバーも至って真面目ですし、成長スピードも決して遅いとは思いません。なにが問題なのか、なにも問題がないことを問題にしてしまっているのか、はてさて。

こんなに言っといてなんですが、僕は原宿駅前ステージを観たことがありません。ので、どんなんかよく知りません。でもなんとなく伝え聞いたり映像をチラッとみたりした分で思うに、元気いっぱいの明るい感じ、でしょうか。違ってたらごめんなさい。教えてください。まあ仮にそうだとして、あんな弾けまくったハコムスみたいかと言われたら即答でNOです。少なくとも僕は。引き出しとしてあるぶんには素晴らしいと思うんですが、熱の入れようからして、今日のトークの感じからしてそんな軽い話でもないのかなと勘繰ってしまっています。すでに夏色キッスやらありますしね。ラッパーとR&B歌手では大きな違いがありまして、外から見りゃズンチャズンチャしてるという一括りな印象で纏められるとは思うんですが、それはアイドルも一緒でして、R&B歌手にいきなりラップをやらせたところでそれはどうなんだろうというのが正直なところです。長所を活かした適材適所は、なにもグループ内だけの話でなく、アイドル業界に位置する一つ一つのグループ単位でも同じことが言えると思います。

と、たいして現場に行ってない人間が、その「たまに」がたまにであるがゆえ期待通りであってほしいと願う、早とちりなお話でした。

振り返る公演とありましたので、歌とダンスで当時の思い出だったり熱だったり想いを連想的に思い出させてくれるのかな?と期待を胸に秋葉原に向かいましたが、どうやら思い出トークが主のようで、からあげ戦争の収束トークでその日1番の盛り上がりを見せた会場に柏手打って中指立てたいと思います。