夢見るブタ

突然変異で論理的思考を持つブタが生まれたとして、そのブタがイノシシの存在を知り、イノシシになりたいと願ったとしたら、柵を飛び越えられたら…柵をぶち破れたら…人を欺けたら…などなど目的達成のための手段、方法を探ると思う。しかし、数多ある可能性を躍起になって探しているようでは、その夢見るブタはいいとこ豚丼として美味しく召し上がられる運命であろう。

 
自分のオタク人生になんの疑問も持たず、ただただ生かされているだけの家畜は、おしなべて幸せである。もし何かを正しいと定めるのであれば、家畜として一生を終えることこそ正当であると言えるだろう。しかし、あなたは異を唱えた。イノシシへの道程を考えた時、夢を見ることができるかどうかが最大の難関であろう。折角夢を見たのだ。叶えようではないか。
 
さて、まず第一に、最も重要なことを忘れていては話にならない。その養豚場は高く厚い塀に囲まれていないだろうか。あなたは硬い鎖に繋がれてはいないだろうか。もしそうなら諦める他ない。ファッションに気を使うだとか、声を低くしてみるだとか、涙ぐましいほどの努力をしたところで、自分が相手のタイプでなければその塀を飛び越えることすら叶わない。それをなんとかする方法を求めている人が大半であろうが、こればっかりはどうにもならないのだ。いくらオタクとして頑張ってみたところで、いくら斜構して他のオタクとの差別化を図ったところで、好きになるという直感的なことをどうにかするのは無理な話で、私はどうにかなったぞ!と経験から物言う者も居ろうが、その人はただ単に元からどうにかなっていたに過ぎず、土俵に気づかずして上がっていようが、大事なのはその土俵に上がれているかどうかという事実だけなのだ。考えてもみてほしい。現実社会で、もしあなたが同級生を好きになったとしよう。あなたはアプローチしアタックをした。だが反応は芳しくなく、しかし諦めの悪いあなたはそんなことお構い無しにガンガン攻めて攻めて攻めまくるのだ。きっとあなたは学校の人気者になり、もしかするとオシャレな囚人服を纏うことができるかもしれない。ともすれば、攻め落とすケースもあるだろう。しかしそれは、熱意を鬱陶しく感じさせないだけの何かがあったわけで、やはり元々なんとかなっていたに過ぎないのだ。アイドルとオタクという間柄、オタクがどんなにアプローチしようがアタックしようが、金を落とすことにより身の安全は保障される。しかし、鈍感な人はまだ足りないまだ足りないと限度を超え猛攻撃を仕掛けるのだが、そんなあなたには冷静になって反応が芳しくない理由を今一度考えてみてほしい。ここで、そもそもオタクを好きになる数奇な者などいないと言い訳をし絶望するのなら、それは夢を見ているとは言えない。ただ憧れていると言う。そんな利口なあなたは、屠畜場送りとなるその日を首を長くして待っているといい。皮肉ではなく、幸せと安寧の日々がそこにはあるはずだ。
 
土俵に上がっていると自負するあなたは、数ある障害を乗り越えなければならない。それは、はっきりとこちらに好意を抱かせることであったり、アイドルの持つ良心との戦いであったり、運営の目であったり、オタクからの嫉妬であったり、数えていてはキリがない。それに、何よりこれらの障害は、アイドル一人一人それぞれに違ってくるのだ。だから、こんな仰々しい記事を書いておいて今更ではあるが、あなたが巧妙かつ強引に最良の選択ができることを祈る。無責任で申し訳ないのだが、正直、土俵に上がることも、上がってからも、ほとんどが相手次第であり、どうにもならないことを自分次第とポジティブに捉えるのは勝手だが、それならとっとと屠畜場行きのトラックに乗ったほうが幾分もマシであろうと思ってしまうのだ。
 
結論として、一にも二にも自分磨き、一緒に頑張ろうな。
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