11月の"さんみゅ〜でいいじゃん"が全然いいじゃんじゃない件




決断自体に良し悪しがなくとも、当事者でない僕らは、予想や覚悟の有無に関係なく現実に突き放されるわけでして、どうしようもできないこの距離感に改めて寂しさを感じてます。

去年は京極友香さん、今年は山内遥さん、では来年はどなたでしょうか。契約更新の時期に合わせるとこの頃合での発表となるのは致し方ないようでして、おめでたいことこの上ない僕の誕生月に随分とネガティヴな印象を植えつけやがってくれまして、憤懣やるかたない思いです。

冗談はさておき、なんとなく、ワンマン終わったくらいからそんな雰囲気を醸し出していたように感じてまして、仲間内で、ありゃやめるなあ、京極友香さんと同じ時期だろうなあ、などと話してましたので、マメに現場へ通ってる皆さんはよりその勘が働いていたことでしょう。だからこそのTLでの切なさの蔓延だと思います。ちゃんとしたオタクがちゃんとオタクしていたなら、と考えてみたところで的外れな気がしますし、なんにせよ結局去る背中を見つめながら黙って手を振るか敬礼するくらいのことしかできないのです。

冒頭で良し悪し、と言いましたが、結果(将来)がどうなろうと、この決断はそれが下された時点で「その時点の彼女にとって」最善であることは自明です。発表に至るまで多くの大人が関わってるでしょうから、ある程度今後の見通しもたっていると信じます。

この発表によって、オタクのどこか上の空な切なさがまず第一になら、その後続くのが戦力としての惜しさ、グループ編成としての難しさなどでして、個人的には、彼女の脱退によって歌の上手さにおいてのメンバー間格差が歴然としてしまう、よもや昔のAAA形式への進化があるかも、なんて無粋な心配をしてしまうのです。

メンバー間での立ち位置がどうであったかは推察するに留まりますが、彼女は歌がうまく、またダンスも印象的でして、少なくともパフォーマンス面でさんみゅ〜を支えていたことは確かでしょう。なかなかこの穴はデカく、歌の上手い2人(新原聖生さん、西園みすずさん)とその他との間にいた彼女が抜けるということは、先に昔のAAAと形容したように、歌うまコンビにグループの核である木下綾菜さんを加えたメインボーカル3人とその他になっちゃうのかな的な懸念がないわけではないですし、果たしてそれが本当に懸念なのかと問われると、案外……なんて考えちゃうわけでして、やっぱり彼女の穴はデカいのです。みんなどんどん歌うまくなってますし、底上げがなされてるのはいいことですが、その分上の2人もうまくなっているわけで、その差を縮めることはなかなか難しいのです。そこらへんをぼやーっとさせてたのが彼女で、やっぱり山内遥さんはさんみゅ〜にとって必要な存在であったと考えられるわけです。

なんてことは全部どうでもいいことです。別れの際は、一にも二にもクソにも、なにをとっても想起と懐古に尽きるのです。

お別れの言葉を告げに足を運ぶ、この不毛な感覚、葬式と同じで、残される側の自己満。だからこそ、自分のためにもそれぞれ納得できる思い思いの「さようなら」を告げに行かなければと掻き立てられるのでしょう。

とりあえず、来年からは11月に限って「さんみゅ〜じゃよくないからやめるんじゃん」に変更して頂けますと不幸中の幸いです。